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北海道、節電本格化 厚真町で新たに男性1人が心肺停止

震度7を観測した地震で全域が一時停電となった北海道では10日、電力の供給不足を補うため、節電の取り組みが本格化した。経済産業省や道は住民や企業に2割の節電を呼びかけており、計画停電も検討している。官公庁や公共交通機関は照明の減灯や運行本数の削減などを始める。

職場などに向かう人たち(10日午前、札幌市中央区)

道によると、9日に新たに4人の死亡が確認されたほか、10日午前2時すぎ、厚真町で男性1人が心肺停止の状態で見つかった。道警は安否が分かっていない男性(77)とみて身元の確認を急いでいる。

これまでに死亡が確認されたのは厚真町の35人のほか、むかわ町新ひだか町苫小牧市、札幌市で各1人の計39人。負傷者は664人。2544人(9日午後10時現在)が避難所に身を寄せている。

全半壊した建物は計50棟に及び、安平町、平取町北広島市日高町むかわ町で避難指示が出ている。道内の断水は9日午後10時現在、5市町約8300戸まで減少したが、厚真町では全約2100戸で断水が続き、自衛隊などが給水支援を行っている。

高橋はるみ知事は9日の記者会見で、平常より2割の電力削減が必要とした上で「大変に厳しいが、計画停電や再度の停電が生じれば、復旧途上にある暮らしや企業活動への影響は大きい」と道民や企業に協力を求めた。

道や札幌市は所有する施設で冷暖房やエレベーターなどの使用を抑制。JR北海道は札幌と旭川、室蘭を結ぶ特急の一部を運休する。札幌市営の地下鉄や路面電車も日中に運行本数を減らす。